管轄とは
その会社の登記を、どの法務局が扱うかの決まりです。本店の所在地で決まります。
商業登記を扱う法務局は、全国で84庁です
法務局の本局・支局・出張所は、それぞれ受け持ちの区域が決まっています。この受け持ちが管轄です。会社の登記は、本店のある区域を受け持つ法務局が扱います。申請を出す先は、そこになります。証明書は別で、管轄に関わりなく、証明書の交付を扱っている庁ならどこでも請求できます。他県の会社の分も取れます。
全国の登記所は400を超えますが、商業登記の申請を受け付けるのは84庁です。不動産登記なら受け付ける支局・出張所でも、商業登記は証明書の交付しかしない、ということがあります。1つの都道府県に庁が2つ以上あるのは、北海道・東京都・神奈川県・静岡県・愛知県・大阪府・福岡県の7つで、残りは本局1つが全体を受け持ちます。
会社の登記で管轄が問題になるのは、本店を移すときです。移転先が別の管轄だと、新しい法務局にその会社の登記簿がまだありません。そのため、登記簿をつくる申請が別に要ります(管轄外へ本店を移す)。
どこまでを扱うかは市区町村の単位で決まります。同じ市の中で庁が違う、ということはありません。政令指定都市も同じで、大阪市は全区が大阪法務局、名古屋市は全域が名古屋法務局の本局です。庁がいちばん多いのは東京都ですが、ここでも区と庁は1対1ではなく、渋谷区と目黒区は同じ庁、千代田区・中央区・文京区はいずれも本局です。
会社の実印は、管轄の法務局にある登記記録に結び付きます。ただし届出を出す窓口は本局だけとは限りません。印鑑に関する事務を扱っている支局・出張所でも出せます。どの庁が何を扱うかは庁ごとに違うので、法務局のページの取扱事務一覧で確かめます。管轄が変わったときは、印鑑の記録がもとの法務局から新しい法務局へ送られるので、改めて届け出る必要はありません。印鑑カードだけは、新しい法務局で取り直すことになります。
管轄が変わるかどうかは、司法書士が一覧で確かめます
都道府県をまたげば、管轄は必ず変わります。同じ都道府県の中でも変わることがあるので、会社の所在地と移転先を伺って、法務局が公表している一覧でどの庁になるか確かめます。
管轄が変わるときは、申請書も委任状も2通ずつになります。どちらも司法書士が作成します。移転先が定款に書いた場所から外れるときは、株主の同意もいただきます。