変更登記の実務|ご依頼・費用

役員変更の登記は自分でできる?|自分で出せる会社と、そうでない会社

重任の登記を自分でやってみようと思うのですが、できるものですか?

来月の株主総会で役員を選び直します。顔ぶれは変わりません。費用も抑えたいので、自分で登記してみようと法務局のサイトを見たのですが、様式が何種類もあって、どれを使えばよいのか分かりませんでした。うちのような会社でも、自分でできるものでしょうか。

自分でも申請できます。難しくなるのは、書く前に決めることがある会社です

役員変更の登記は、会社が自分で申請できます。全員が重任で、定款も議事録も手元にある会社なら、法務局の記載例のとおりに作れば足ります。難しくなるのは、書き始める前に決めることがある会社です。たとえば任期が切れていた年がある会社では、いつ退任したことになるかを先に決めないと、議事録も申請書も書けません。

自分で進めるなら、法務局の登記手続案内が使えます。完全予約制で、1回あたり20分まで。申請書の作成に必要なことを教えてもらえます。方法は、電話・窓口・ウェブ会議です(扱いは法務局によって違います)。

自分で出すときにそろえるものと、出し方

  • 会社の中でつくる書類株主総会議事録、株主リスト、就任承諾書。取締役会のある会社は取締役会議事録も。新しく入る人や辞める人がいると、印鑑証明書・本人確認証明書・辞任届が加わります(役員変更登記の必要書類)。
  • 登録免許税の納め方申請書に台紙をつけ、そこに収入印紙を貼ります。収入印紙に割印はしません(消印は法務局がします)。金額は、会社の資本金の額で変わります。
  • 申請の出し方法務局の窓口、郵送、オンライン(登記・供託オンライン申請システム)です。オンラインは、電子証明書の準備が先に要ります。出す先は、本店の所在地を管轄する法務局です。
法務局の記載例の書き方です。役員の人数だけ、同じ形を繰り返します。代表取締役は住所も書きます。

自分で進めやすい会社と、そうでない会社

自分で出すときにすること司法書士に頼んだとき
全員が重任で、議事録も定款もそろっている記載例のとおりに書けば足ります。総会の日に押印をもらい、申請します。総会の前に議事録・株主リスト・就任承諾書を作成しておきます。総会が終わったら押印をいただいて、司法書士が申請します。
任期が切れていた年があるいつ退任したことになるかを決めないと、書き始められません。登記は重任ではなく、退任と就任になることもあります。定款と登記簿から、抜けている登記を確かめて申請します(役員の登記を何年も忘れていた)。
定款が見当たらない任期も、代表取締役の決め方も分かりません。どの記載例を使うかも決まりません。定款を確かめるところから引き受けます。設立のときの書類や過去の登記から内容をたどり、作り直しが要る会社では、定款も作成します。
新しく入る人や、辞める人がいる取締役会があるかどうか、新しく就くのが代表取締役かどうかで、誰の印鑑証明書が要るかが変わります。誰に何をお願いするかを決めて、ご案内します。辞任届も作成します。
辞任や退任で、取締役の人数が足りなくなる後任を決めないと、登記は通りません。定款や法律で決まった人数を下回るかどうかの判断が先です。定款と法律の員数を確かめ、後任の選任とあわせて申請します。
株主が誰か分からない、名簿が古い株主リストには、議決権の多い順に10名まで(または議決権の3分の2に達するまで)の株主の氏名・住所・株式数・議決権数を書き、代表者が証明します。名簿が古いと、この数字を出せません。残っている書類から株主を確かめるところまで引き受けます。株主リストも作成します。

登記の期限は、変更があった日の翌日から2週間です(役員変更登記の期限)。過ぎていても申請はできます。

申請に足りないところがあると、法務局から補正の連絡が来ます。直せる不備は、登記官が決めた期間のうちに直せば、そのまま登記されます。直せないものは却下されます。取り下げて出し直したほうがよいこともあります。どちらにするかは、届いた連絡を司法書士が見て決めます。補正の連絡が来てからでも引き継ぎます。

頼むときに、いただきたいもの

分かることと、手元にある書類だけで足ります。何も無くても、ご相談いただけます。

  • 会社名と本店の所在地登記簿は司法書士が取ります。
  • 定款の写し任期と、代表取締役の決め方を見ます。
  • 総会の予定日と、役員の予定どなたが続けて、どなたが替わるのか。見込みで構いません。
  • 書きかけの書類会社で作った議事録や申請書があれば、司法書士が見て、足りないところを直します。

司法書士から、ひとこと

執筆・監修者の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

自分で出すか頼むかは、定款と登記簿を見てからで構いません。見たうえで、自分で進められそうなら、その旨をお伝えします。

この件のご相談

この場面で、当事務所ができること

  • 総会の前に、議事録・就任承諾書・株主リストを作成します
  • 任期が切れていた会社では、いつ退任したことになるかを確かめて、必要な登記を申請します
  • 自分で出したあとの補正からでも、引き継ぎます
  • 登記が終わったら、登記事項証明書までお届けします
変わったこと・変えたいこと
「役員の任期が切れていた」「本店を移す」など、ひとことで構いません。
その時期
すでに変わった日、またはこれから変える予定の時期。見込みで構いません。
本店のある市区町村
管轄の法務局を確認するためです。会社名は最初のご連絡では不要です。

定款の写しと、会社名・本店の所在地をお送りください。自分で進められる内容かどうかも含めて、お返事します。

この件を相談する受付 10:00〜19:00/見積もりは無料です。会社名・個人名は最初のご連絡では不要です。「ご依頼・費用」で引き受けることを見る

自分でするか、頼むかについて、よくある質問

登記手続案内は、どうやって予約しますか?

法務局手続案内予約サービスというウェブの受付か、管轄の法務局への電話です。どちらで受け付けるかは、法務局によって違います。使えるのは、申請をする会社の方です。

オンラインでも出せますか?

登記・供託オンライン申請システムから申請できます。電子証明書の取得や専用のソフトの準備が先に要るので、数年に一度の登記のために整えるかは、会社によります。

頼んだ場合、会社は何をすることになりますか?

書類に押印していただくことと、分かる情報をお送りいただくことです。議事録や株主リストの作成、法務局とのやりとりは、司法書士が引き受けます。

この記事に出てくる言葉

この記事は、一般的な株式会社(非公開会社)を想定した説明です。必要な書類や手続は、定款の定め・機関の構成・株主の状況によって変わります。実際の手続では、担当する司法書士にご確認ください。